看護アセスメントを書ける人がアセスメントを書ける理由
アセスメントを書く記録用紙には、アセスメントした内容を書きます。つまり、
1、アセスメントをする
2、1でアセスメントした内容を文章にする
この順序が大事。
なのですが、アセスメントを書く記録用紙が、目の前にあると、つい「何を書くのか」を考えてしまいがち。そう「つい」という点がくせもの。
人間というのは、書けるだけの余白が用意されている用紙を目にすると、その余白を埋めたくなる生き物なんだそうな。空白なままだと、気持ちが悪いのだとか。
なので、原稿用紙だろうが、レポート用紙だろうが、実習記録用紙だろうが、目の前に出されると「何かを書こうとしてしまう」わけですが、何を書くにしても、手が勝手に動き出して文章が完成する、ということはありえません。
かならず、「考える」という作業が先にあって、考えた結果が「あって」、その考えた結果を、書くことになるはずです。日記でも、メールでも、スタンプでも。文章(表現)の前には、「考える」というステップがあります。
ということは、「考える」というステップを飛ばして、「書こう」としても、何も思い浮かばないのは当然なんです。アセスメントに書くことは、思い浮かぶものではないからです。
アセスメントに書くことは、「アセスメントをしたこと」によって、得られた結果、です。
1、アセスメントをする(考える)
2、1でアセスメントした内容を文章にする
なんです。
1ができると、2は、「並べる」だけでできあがります。
「書く」という段階になって、何を書けばいいのかわからないとか、書いていると途中で何が言いたいのかわからなくなるのは、書く力に問題があるのではなくて、ほとんどの場合、書く前の準備が整っていないことが原因です。
アセスメントが書けなくて困っているとしたら、最初に改善するとよいのは、「いきなり書こうとしないこと」です。
文章の構成とか、書き出しとか、専門用語とか、わかりやすい文章とかいうことは、横に置いておいて、まずは「アセスメントをする」そして、アセスメントしたその内容を、自分の言葉で書き残す(メモを残す)。こうして、アセスメントを書くために必要な「パーツ」をそろえることができれば、あとは、教科書や参考書に載っている見本の構成を真似て、並べ替えるだけです。
アセスメントを文章として完成させるために大事なことは、それに必要な「パーツ」をそろえること、です。
アセスメントが書ける人が、アセスメントが書けるのは、アセスメントを書くのに、どんなパーツをそろえればいいのかを知っているからです。