看護実習でアドバイスをもらえる相談ともらえない相談
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
アドバイスを「する」側の立場から、どんなふうに相談されると、アドバイスをしやすいのか、について思い返してみました。
私の場合は、この2つの条件を満たしているとき、返事がしやすいです。
1、何について、相談したいのかが明確であること
2、自分の考えを持っていること
「っで?なに?」と思われる、相談パターン
よくある返事をしにくいケースは、事実をそのまま伝えて、「だから、どうしたらいいのか、教えてください」的な丸投げパターン。
相談者本人は、丸投げするつもりはないのかもしれません。が、説明が足りていないことで、結果、相手には「丸投げ」に写ってしまうことがあります。
「患者さんが、全身清拭は後にしてほしいとおっしゃってるんですが」
ですが?
「っで?」と思われるパターンです。
どうしてほしいのか、どういう返事がほしいのか。
自分はどのように考えているのか。
が、この中には含まれていません。
これは、患者さんの発言を報告している、ですね。
これだけだと、相談内容がわかりません。
忙しくしている看護師さんからの「っで?」は恐く聞こえるかもしれませんが、
怒っているわけでも、責めているわけでもなく、本当にわからないから、あの反応なのかもしれません。。。
ここで、大事なことを確認しておきましょう。
「相談とは?」
看護実習でいうところの「相談」とは?
看護実習でいうところの「相談」というのは、自分の意見(判断)に対する、相手の意見を確認する、と捉えると良いと思います。
ある場面において「私はこう考えています」
ただ、その判断に自信がないとき、行動に踏み切れません。ので、その点について、相手の意見を聞く、というわけです。
患者さんの状態、状況を踏まえて判断する、そして行動する。これが実習の中身ですので、このことをしないで「どうすればいいか、教えてください」というスタイルは、実習の課題に取り組んでいない=考えていない、とみなされかねません。
相談するときには、「自分の考えを持って」いることが大前提です。
欲しい返事(アドバイス)をもらうコツ
自分の考えを添えて、相談したけれど、「そういうことじゃぁ、ないんだな」という返事をもらうことになってしまった、ということがあります。
なぜそんなことになってしまったのか、というと、考えられる理由は、2つ。
1、相談者さんが把握している「状況」と、相談を受けた人が把握した「状況」との間に、ずれが生じたため
2、相談者さんの欲しい返事と、相談を受けた人が「相談者さんが欲しいと思っている返事」との間に、ずれが生じたため
1、は相談者さんが把握している、相談のもととなっている状況と、その相談を受けた人が、受けた相談の内容からイメージしている状況とが、「ずれている」ということです。
相談を受けた人がイメージしている状況と、実際の状況はずれているわけですので、正しい状況が把握できていないうえでのアドバイスの内容は、ずれるはずです。
2つめは、そもそも何についてのアドバイスが欲しいのか、が正しく伝わっていない、ということ。
指導者「患者さんが、よければ、後にしてもいいんじゃない?」
でも、学生さんが聞きたかったのは、「後にすると、今日予定されている検査の時間とかさなるかもしれないから、本当は今やったほうがいいと思うんだけど、どうやって説明するといいのかな」なのだとしたら。それが伝わらなければ、それについてのアドバイスはもらえません。
どちらの場合も、共通して情報不足によって起こることが、ほとんどです。
相談する本人は、何かに困っていることを自覚して、相談に行くわけですが、相手は、何がどうなって、相談する、ということになったのか、何に困っているのか、その経緯や内容を知りません。
ということを踏まえて、相談すると、欲しい返事(アドバイス)を手に入れやすくなります。
看護実習で、欲しいアドバイスを手に入れるためのポイントは、
- 困っている「事態」について、必要な情報を伝える(相手も知っているはず、の前提で話を進めない)
- 困っている事態について、自分の考えを伝える(答えをください、な聞き方をしない)
- 何についてアドバイスが欲しいのか、語尾をしっかり述べる(〜ですが、で終わらない)
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