看護実習の行動目標に個別性を出すために
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
朝いちばんで発表する、その日の行動目標。
ここで、つっこまれることなく、すんなり1日が始まると、気分もいいですし、気分がいいまま実習ができるので、もれなくその日はずっと調子が良かったりします。
1日の始まりは、気持ち良くスタートを切りたいですよね。
というわけで、行動目標でつっこまれないために。
「個別性がない!」を改善するポイントをご紹介。
行動目標に個別性がない、とは?
これは、言い換えると「行動目標が具体的になっていない」ということ。
行動目標というのは、その日の実習でたどり着きたいゴール、ということです。
「受け持ち患者さんに必要な看護は何かを判断して、それを行う」ことが実習全体の目標であることが一般的です。
ということは、常に目指しているゴールはそこ。
っで、かつそこにたどり着くための、本日のゴールはどこ?というのが、その日の行動目標になるはずです。
つまり、行動目標には、その日に学びたいことを、なんでもあげればいい、ということではなくて「「受け持ち患者さんに必要な看護は何かを判断して、それを行う」ことにつながっていることがポイント。
では、それをどうやって設定するといいのか、というと。
「個別性がない」と言われた行動目標の内容をアレンジする
例)安全、安楽に患者さんの全身清拭を行うことできる
なにを、どんなふうにすることができれば、安全、安楽に患者さんの全身清拭を行うことができたと判断しますか? を確認します。
- 良肢位を保つ
- 痛みが生じない
- 安定した姿勢を保つ
- 疲れを生じない
- バイタルサインが変動しない
- 苦痛を生じない など
もし、これらが浮かんでこないとしたら、上の行動目標をたてたとしても、評価ができません。
何を持って、目標を達成したのか、判断する基準がないわけですので、判断する材料(情報)を意図的に集めることができず、結果として適切な評価ができなくなります。
ので、まずは「なにを、どうすることができたら、安全に安楽に患者さんの全身清拭を行うことができたと判断するのか」この基準を確認します。
今回、私は、ある特定の患者さんを想定していません。ので、いろいろな具体例があがってきましたが、実際には、さらに、ここから受け持ち患者さんの特徴を踏まえて、具体的にしていきます。
- どんなときに、どこに、どのような痛みが生じやすいのか
- 何を、どうすると、バイタルサインが変動しやすいのか
- なにが、どうなると、不安定な姿勢になりやすいのか など
っで、↑これらを踏まえて、↑こうならないように、全身清拭を行うことができる、とすると、イコール、受け持ち患者さんの場合の「安全、安楽な全身清拭を行うことができる」となります。
目標はたてることが目的ではない
行動目標に限らず、「目標」というのは、たてることが目的なのではありません。達成するために、設定します。
のだとすると、どうなれば達成したのか、が明確でなければ、達成するための方法もあいまいになります。
最初にたてる目標は、あいまいでも、抽象的でも良いです。
大事なことは、その後。
ひとまずたてた目標を見て、「それって、つまり何をどうすることなのか?何がどうなることなのか?」
さらに「それって、つまりつまり何をどうすることなのか?何がどうなることなのか?」
こうして掘り下げていくことで、内容を具体的にすることができます。
目標の内容が具体的であればあるほど、そのためにすべきこと、というのは確認しやすくなります。
ということは、結果として目標を達成しやすくなる、というわけです。
という理由で、目標は「具体的に」するといい、ということなんですね。
個別性を踏まえた、1日の行動目標にするために、
2、「それって、つまり受け持ち患者さんの何をどうすることなのか?受け持ち患者さんの何がどうなることなのか?」を確認する
3、2を繰り返した内容をもとに、1の目標の内容を変更する
その日の実習が、気持ち良く始まりますように。