看護実習の援助の振り返りを次の日につなげる
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
援助の振り返りが、次の日につながっていない、ということは、振り返った内容が、次の日の計画に反映されていない、ということです。
振り返る、とは、もっと具体的に言うと、何をすることなのか?
・援助の目的を果たしたかどうかを確認する
・患者さんに合った援助であったかどうかを確認する
目的を果たせなかった、十分に果たせなかった、患者さんに合っていなかった、患者さんに十分に合っていなかったとき、今回の結果から、改善策を検討します。
患者さんがこんなふうに反応されたので、次回はこうしよう。
患者さんのバイタルサインがこんなふうに変化したので、次回はこうしよう。
患者さんの足の痛みがこんなふうになったので、次回はこうしよう。
患者さんの疲労がこんなふうになったので、次回はこうしよう。
この振り返りを、次回の計画に反映させる、というのは、
1、「次回はこうしよう」の、「こうしよう」の内容を取り入れる
2、「こうしよう」の内容は、今回の患者さんの反応を踏まえて、次回はより良い反応になるような内容にする
「こうしよう」の内容は、細くても良いです。
麻痺側を支える手の向きを変えるとか、
実施する時間帯を変えるとか、
拭く順番を変えるとか。
ポイントは、評価の視点。
・援助の目的を果たす内容であること
・患者さんに合った援助であること
より、↑ここに近づくために、次回どうするかを検討します。
十分な振り返りができないとき、考えられる理由は
「振り返りができるだけの情報が、そろっていない」
つまり、何が良くて、何が良くなかったのかを判断できるだけの、情報がない(意図的に観察をしていない)と、次回はこうしよう、という具体的な案が出るほどの振り返りができないかもしれません。
では、何が良くて、何が良くなかったのかを判断できるだけの情報を得るためには、どうするといいのか?
評価の視点をもとに、観察することを確認した上で、援助をしながら意識して、必要な観察をする。
・目的を果たしたかどうかを判断するために必要な情報とは
・患者さんにとって安楽で、安全な援助になっていたかどうかを判断するために必要な情報とは
この点を確認するためには、患者さんの特徴を踏まえたうえで、患者さんにとっての安楽とは何で、安全とは何かを、理解していることが重要です。
例)
・右麻痺がある患者さんが、清拭をするときの安全とは、安楽とは
・倦怠感がある患者さんが、足浴をするときの安全とは、安楽とは
・前傾姿勢の患者さんが、歩行するときの安全とは、安楽とは
準備をしておくことで、意図的に、「振り返りをするのに必要な」情報を得ることができます。
振り返りを、次回の援助につなげるために、
1、振り返りの内容を、「反映させる」ことを忘れない
2、適切な振り返りの方法を理解する
3、適切な振り返りができるだけの情報を、意図的に集める
毎回の援助で、患者さんが目標の状態に近づくように、振り返りを次回につなげていきたいですね。