ゴードンの価値・信念パターンでは何をアセスメントするのか〜逆説編〜
ゴードンの価値・信念パターンでは何をアセスメントするのか、という記事の補足です。
価値・信念パターンで何をするのか説明はわかったんだけど、やっぱりどこか苦手というか、抵抗というかを感じてしまう、というとき、アセスメントをしないで、アセスメントをイメージしてみる、そんな方法をご紹介します。
価値・信念パターンのアセスメントをした結果、価値・信念パターンにおいて、看護介入が必要な状態だ、ということを確認できた場合、こんな看護診断(看護問題=看護介入が必要な事柄)が、あがってきます。
・意思決定促進準備状態
・意思決定葛藤
・解放的意思決定障害
・解放的意思決定促進準備状態
・解放的意思決定障害リスク状態
・信仰心障害
・信仰心障害リスク状態
・信仰心促進準備状態
・道徳的苦悩
・スピリチュアルペイン
・スピリチュアルペインリスク状態 など
NANDA-Ⅰ 看護診断 定義と分類 2015-2017 領域10生活原理 より
これらの状態に当てはまる場合、価値・信念パターンにおいて、看護介入が必要な状態だと判断できる、ということです。
ということは、逆にいうと、これらの状態に当てはまらなければ、看護介入が必要な状態ではない、といえる、と考えることができます。
つまり、これらの状態に当てはまるかどうかを確認するための情報を集めて、当てはまるかどうかを判断して、当てはまらない場合、今のところ価値・信念パターンにおいて看護介入の必要はない、と考える、ということ。
ただし、ひとつ気をつけたいのは、この方法の場合、価値・信念パターンにおける看護診断はこれがすべてである=価値・信念パターンにおいて看護介入が必要な事柄、状態はこれがすべてである、ということが大前提になっているという点です。
ここから、疑い始めてしまうときりがない、と思われるかもしれませんが、本当にこれだけなのか、というクリティカルな考え方は重要です。
対象にまつわる情報を集めて、それらの情報を解釈、分析した結果、この結果は、どれかの看護診断に当てはまるだろうか、という順序でアセスメントをするのは、結果が出る前から、思い込みで結果を決めてしまわないようにするためです。
とは言っても、そもそも価値・信念パターンについてよくわからなければ、アセスメントのしようがありません。
というわけで、価値・信念パターンのアセスメントに慣れていない、看護過程を学んでいる初心者のための、価値・信念パターンへの抵抗、苦手意識を減らすための対処、ということで、価値・信念パターンをアセスメントするとは?をイメージするという目的で使っていただけたら、と思います。^^