看護過程における「アセスメント」とは?
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
アセスメントがわからない最大の理由
看護過程でいうところの「アセスメントする」というのは、対象の状態を判断する、ということです。
あ!そういうことか。
これだけで、アセスメントが理解できたという人が、どれほどいるかというと、ほとんどいないかと。。。
なぜなら、アセスメントを理解するには、そもそも看護過程って何よ?を理解していることが大前提だから。
「スマホで、<て>」と入れたいときは、ローマ字入力で<te>と、打つといいですよ」
この意味がわかるのは、スマホとか、キーパッドのしくみがわかっているから。
電源も入れずに、入力ができる画面も開かずに、teを打っても、文字は出てきません。
アセスメントを単体で理解しようとするのは、電源も入れずに、必要な画面も開かずに、タイプして文字を入力しようとしているのと同じ。これが、いつまでもアセスメントができない最大の理由。
看護過程とアセスメントの関係
看護過程とは、
ある対象に対して、この方には、こういう看護が必要だと判断して、その看護を行う、この一連(過程)のこと。
必要な看護を行う、というのが、図で言うところの「看護計画実施」
必要な看護を行うために、「何を、どうするのか」を具体的に整理したものが、「看護計画」
必要な看護を行うための看護計画をたてる、ということは、そもそも、こういう看護が必要だよね、と判断した工程があるはず。それが、「看護診断」
こういう看護が必要だよね、と判断することになった、ということは、「こういう看護が必要だよね、と判断するきっかけになったできごと」があるはず。こういう看護が必要だよね、それをしたほうがいいよね、と判断した理由となるできごと、ということです。その内容が、「アセスメント」です。
アセスメント →対象は、こういう状態です。
看護診断 →それって、つまりこういう看護が必要な状態ってことです。
看護計画立案 →では、状態が良くなるための、具体的なプランを立てましょう。
看護計画実施 →では、そのプランを実行しましょう。
看護計画評価 →実行した結果から、状態が良くなったかどうかを確認しましょう。
つまり、
対象の健康状態が、より良くなるために必要な看護は何かを知るためには、現在の対象の健康状態を知る必要がある。
↑これが、アセスメントをする=対象の状態を判断する、ということです。
対象の状態を判断する方法
よくある、ゴードンの枠組み、ヘンダーソン理論などを使う場合、1人の対象を、部分的に判断していきます。
ゴードンの場合、
・健康知覚・健康管理の状態はどうか?
・栄養・代謝の状態はどうか?
・排泄の状態はどうか?
・活動・運動の状態はどうか?
・睡眠・休息の状態はどうか?
・認知・知覚の状態はどうか?
・自己知覚・自己概念の状態はどうか?
・役割・関係の状態はどうか?
・セクシュアリティ・生殖の状態はどうか?
・コーピング・ストレス耐性の状態はどうか?
・価値・信念の状態はどうか?
それぞれのパターンのアセスメントの結論は、「〜は、このような状態である」という内容になります。
表現こそ、このような状態である、とは言わないかもしれませんが、内容としては「このような状態である」です。
何をどうすれば、状態を判断できるのか?というと、
1、解釈;そのパターンに関連するデータ(事実)をもとに、それが何を意味しているのかを考える
例)良い・良くない、高い・低い、足りてる・足りてない、多い・少ない、正常・正常ではない、など
2、分析;なぜ、1の状況、状態になっているのか、原因・要因を探る
3、予測;2が原因で、1になっている、という現状は、どうなるのかを予測する
という、状態です。と結論付けるのが、一般的です。
っで、これは、看護介入が必要な状態なのか、必要がない状態なのか、看護診断をする、という流れです。
現状に対して、看護介入を必要としているのかどうかを判断するには、
1、解釈
2、分析
3、予測
の事柄を把握している必要がある、ということです。
なんとなく、アセスメントをする、のイメージができてきたでしょうか。^^
では、この「なんとなく」のイメージを、図で確認してみましょう。
やり方を学ぶ「前」に、アセスメントとはそもそも何かを正しく理解することで、やり方を理解しやすくなります。^^