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実習がうまくいく学び方・教え方

03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

看護実習記録のここを指導者はチェックしてる〜振り返り編〜

いつも、ありがとうざいます。

ローザン由香里です。

 

 

 

 

 

振り返りのチェックポイント

・振り返りが、次回の計画に活かされているか?

 

 

 

 

実習で行ったケアというのは、かならず振り返りをすると思います。

その理由は、今回行ったケアを振り返り、その振り返った内容を、次回のケアに反映させることで、より良いケアにする、ためです。

 

 

 

チェックポイントは、振り返りができているか、だけではなく、振り返った内容を、次回の計画に活かすことができているか。これがセットになっている点が、ポイント。

 

 

 

実習で書く「振り返り」の記録用紙は、大きく分けて2種類。

 

 

 

1、行った援助ごとに書く、援助の振り返り(看護計画を立てる前、が当てはまることが多いです)

2、看護計画ごとに書く、ケアの振り返り(実施・評価)

 

 

 

まったく同じものではありませんが、基本的な目的は同じです。振り返った内容を、次回に活かす。

 

 

 

本日は、1つめの援助ごとに書く振り返りについて。

 

 

 

 

 

感想文にならない振り返りができる条件

 

 

 

「振り返りをする」というのは、行った援助が効果的であったかどうかを評価する、ということです。

 

 

 

そのために必要な条件は、「結果(患者さんの反応)」に関する情報がそろっていること。

 

 

 

 

例えば、受け持ち患者さんに、足浴を行ったとします。っで、行った足浴を振り返るという時、

 

 

 

足浴を行った時の、患者さんがどんな反応をされたのか(どんな表情で、どんな動きをして、体や心理面がどんなふうに変化したのか、など)という情報がない場合、振り返りは、援助を行った「自分」が感じたことをもとに行うことになります。

 

 

 

↑これが、振り返りが、感想文、反省文になってしまう理由です。

 

 

 

振り返りは、援助が効果的であったかどうかを評価する、ということです。そのためには、自分の感じたこと、だけでなく、その援助に対して、受け持ち患者さんがどう反応されたのか、という点が重要です。これが、効果的であったかどうかを判断する材料になるから、です。

 

 

 

というわけで、感想文、反省文にならない振り返りをするために、かならず「結果(患者さんの反応)」を、意図的に情報収集しておきましょう。

 

 

 

 

 

振り返りをする視点

 

 

「行った援助が効果的であったかどうか」は、何で判断するのか?というと、視点は2つ。

 

 

 

 

1、援助の目的を果たす援助であったかどうか

2、患者さんにあった援助であったかどうか

 

 

 

 

 

ということは、なんのためにその援助を行うのか、目的を把握しておく必要があります。

 

 

 

援助を行う目的は、同じ援助であっても、患者さんによって異なる目的があったりしますが、基礎看護技術の教科書、参考書を、参考にするといいです。

 

 

 

ずばり、援助の目的が載っているものを使う。っで、そのうちの、受け持ち患者さんに当てはまるものを、ピックアップする。

 

 

 

なんのためにその援助をするのか。これが明確になることで、この目的を果たせたかどうかを判断する材料は何か?が決まります。ということは、援助をしている時に、意図的に集める情報が決まる、ということ。つまり、どんな反応を意識して確認すれば、援助の効果を判断できるのかがわかる、ということです。

 

 

 

例えば清拭。皮膚の汚れをなくし、清潔を保持する、のような目的がある場合、援助の効果を判断するためには、汚れがどうなったのか、つまり援助をする前と後ではどう変わったのか、を把握する必要があります。

 

 

 

なーんとなく見ているから、情報となる情報って得られないのです。情報収集とは、必要な情報を意図的に、意識して集めることです。

 

 

 

そして、2つめ。患者さんにあった援助であったかどうか。

 

 

 

同じ清拭でも、どれほどの時間をかけるのか、いつの時間帯に行うのか、ご自身でやってもらうのか、援助が必要なのか、とやり方はさまざまです。

 

 

 

なぜなら、患者さんの状態や状況が異なるからです。

 

 

 

↑受け持ち患者さんの状態や状況にあった方法で行うことができたか。これが、2つ目の視点です。

 

 

 

受け持ち患者さんにとって、安全であったか、安楽であったか、自立ということを考慮した内容であったか。予定通りできたかどうか、ではなく、患者さんに合わせて行うことができたか、という点で振り返ることが、より良い援助を見出すヒントになります。

 

 

 

 

 

振り返りを次回の計画に反映させる

 

 

↑これ、忘れがちです。

 

 

 

振り返りを書く用紙と、次回の計画を書く用紙が、別々なことが多いため、振り返りが書けた!終わったー!さて、明日の計画を書くぞ、というとき、完全にリセットされてしまうことが多いです。

 

 

 

振り返りと、次回の計画はセットです。必ずセット。

 

 

 

振り返りに中に、患者さんはこんなふうに反応されていたので、これは患者さんにあっていたのかもしれない、という内容があれば、それを次回の計画に反映させます。同じように、患者さんはこんなふうに反応されていた、これは安楽ではなかったのかもしれない、ので、次回はこんなふうに変えてみよう、という内容があれば、それを次回の計画に組み込みます。

 

 

 

振り返りが活かされない、という指摘を受ける場合、この後半部分ができていないことが多いです。

 

 

 

振り返りには、次回は「ここをこう変えてみよう」と書いているのに、次回の計画には、それが出ていない、というとき、振り返りが活かされていない、ということになります。

 

 

 

記録上に出ていないだけで、学生さん自身は、新しい改善した方法で実施をするつもりなのかもしれません。が、それが記録上で確認できないので、「あれ?振り返りの内容が活かされてないな」と読み手は思うわけです。

 

 

 

振り返りと、次回の計画はセットです。必ずセット。

 

 

 

振り返った内容は、次回の計画にかならず反映させる。

 

 

 

次回の計画を書く時には、かならず「振り返りを読み返しながら、書く」これで、見落としがなくなります。

 

 

 

患者さんにとっての「より良いケア」にするためにも、振り返りを有効に使えるといいですね。^^

 

 

 

 

 

 

 

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