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実習がうまくいく学び方・教え方

03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

看護過程をするときによくある間違った情報収集

 

 

 

 

情報収集によくある間違いは、「とにかく」集めてしまうこと。

 

 

 

とにかく集める、というのは、集めた情報をその後、どう使うのかがわからないまま、集めることが目的になっています。

 

 

 

情報を整理する記録用紙が、埋まればおっけー。という考え方で、情報を集めていくと、集め終わった後に、行き止まりになります。

 

 

 

集めることが目的なので。

集めることができたら、終了。ですよね。

 

 

 

でも、実習で情報収集をする目的は、情報を集めるため、ではないはずです。

 

 

 

看護過程、とか

実習記録、とか

があるために、「集めて書く」こと自体が課題、みたいに感じてしまいやすいですが、情報を集める目的は、患者さんを知るため、です。

 

 

 

では、なぜ、患者さんを知る必要があるのか。

知らないと、必要な看護がわからないからです。

 

 

 

わざわざこうして説明すると、ふざけてると思われるほど、当たり前のことなんですが、ここ本当に大事です。

 

 

 

患者さんに必要な看護は、患者さんを知らなければ判断できません。

 

 

 

患者さんは、こういう状態で、日常生活をする上でこんな影響がある。ので、より良く日常生活を送るために、こんな関わりが必要だ。

 

 

 

という具合に、必要な看護は、患者さんの状態とセットになっているはずです。

 

 

 

つまり、なぜ患者さんの状態を判断する必要があるのか=アセスメントをする必要があるのか、というと、患者さんに必要な看護は何かを判断するため、ということです。

 

 

 

ということは、ですよ。

 

 

 

アセスメントって、なんのために行うのか、というと、

患者さんはどんな状態なのかを判断するため、で

それは言い換えると、「看護の関わりが必要な状態かどうか」を判断する、ということ。

 

 

 

こういうことが原因で、栄養が足りていない時、看護の関わりって必要になるよね。という場合、

 

 

 

受け持ち患者さんが「その状態」に当てはまれば、受け持ち患者さんには、栄養に対する看護の関わりが必要だ、ということになります。

 

 

 

つまり、集めるべき情報は、受け持ち患者さんが「その状態」に当てはまるかどうかを判断するために必要な情報、ということです。

 

 

 

例えば、心不全の患者さんの場合、「心不全の患者の看護」を調べると、肺うっ血があると、呼吸困難を生じて、臥床することがむずかしくなる、ので、起座位で安楽な姿勢を取る必要がある、とあります。

 

 

 

受け持ち患者さんも心不全で、「肺うっ血があって、呼吸困難があり、臥床すると息苦しい」という状態の時、起座位で安楽な姿勢を取る、という関わりが必要になる、ということ。

 

 

 

つまり、心不全の受け持ち患者さんに、教科書に載っている「起座位で安楽な姿勢を取る」という関わりが必要になるかどうかを判断するために、活動についてアセスメントをする際には、

 

 

 

いつもの、運動機能やADLなどについての情報以外に、

 

・肺うっ血があるか(ある場合は検査結果なども含む)

・呼吸困難を認めているか

・臥床することで息苦しさがあるか

 

などの情報が必要になる、ということです。

 

 

 

 

受け持ち患者さんに必要な看護は何かを見極めるために、必要な情報を集める。

 

言い換えると、

一般的には、心不全の場合、こんな看護が必要だとされている。

受け持ち患者さんにも、その看護が当てはまるだろうか。それを確認するために必要な情報を集める。

 

 

 

 

 

情報を集めてから、その情報をながめて、何をアセスメントしようかを考えるのは、順番が間違っています。

 

 

 

アセスメントをするために、必要な情報を集めるのです。

 

 

 

アセスメントをするために必要な情報を集めれば、アセスメントができるはず。

アセスメントによって状態を判断できれば、あとはその状態を改善するためにかかわるのみ。

 

 

 

看護過程の土台は、アセスメントです。

このアセスメントが、ずれないためには、ずれない情報を集める必要があります。

 

 

 

おさらい看護過程講座では、アセスメントをするための情報を集める準備から、実際に集めるまで、情報収集についての解説を、全10回のうち3回分を費やしています。それほどに、情報収集は看護過程の「カギ」なんです。

 

 

 

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看護過程喉のステップにおいても、「とにかく」「とりあえず」することは、ひとつもありません。アセスメントをするための情報収集を集めるように、どのステップも、かならずつながっています。

 

 

 

なんのために、これやってるのか・・・そんな疑問を感じながらの実習で、楽しく看護を学べるわけがありません。実習記録に振り回される実習を、看護を学ぶ実習へ。

 

 

 

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