母性も退院直前患者さんも当てはまる看護アセスメント
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
自分が学生時代、どうだったかなぁ、と思い出してみましたが、実習が厳しかったのは覚えていますが、アセスメントは思い出せません。。。いよいよ、そんな昔の話になってしまいました。。。
多分、母性看護学のアセスメントって、特殊な感じがするんですよね、きっと。
私は、母性看護学の授業も実習も担当したことがないので、アセスメントの中身については、詳しく解説ができませんが、アセスメントのやり方は、基本的に領域に関係なく同じ。
母性看護学の授業や実習を担当されたことのあるナースも、同意。
つまり、やっていることは、老年看護学のアセスメントや、成人看護学のアセスメントなど、「よくある」アセスメントと同じ。
なんですが。
この「よくある」アセスメントが、なかなかのクセもの。
よくあるアセスメントのやり方は、問題を見つけ、その問題を解決するためにどうするかを考える、という進め方。
なので、診断名がわかって、どんな症状が出ているのかがわかって、その症状があるから、日常生活のここが大変だ、なので支援しよう、という流れが一般的。
診断名がある、症状がある。これが前提になっていることが多いのが特徴です。
ので、母性看護学のように、「病気ではない」場合、手が止まってしまうのかも。いきなり、出だしから条件が違うから。
アセスメントの前に、看護過程全体を確認してみます。
病気があって、その治療をされているという方が対象の場合、どんな症状があって、どんな治療をしていて、どんな生活の様子になっているのかなど、現在の状態、状況を踏まえて、どうかかわるとその状態、状況が良くなるのかを検討して、実施していきます。
例えば、痛みがあるとか、手足の関節可動域に制限があるとか、息が苦しいとか、によって、心地のいい安楽で安心のある生活ができていないとき、より安楽で安心のある生活ができるように、どう関わるといいのかを考える。
その一方で、褥婦さんが受け持ちの場合、産後だとどんな状態で、どんな状況になるのか、それを踏まえて、よりスムーズに順調に正常な経過をたどるには、どう関わるといいのか、を検討します。
どちらにも共通しているのは、現在の状態が、より望ましい状態になるために、どのように関わると良いのか、を検討する、という点です。
これが、アセスメントの基本的なやり方は同じだと、言われる理由です。
では、どこが違うのか、というと。
「よくある」アセスメントの場合、現在の状態を把握した上で、より望ましい状態は何かを検討できます。一般的に、現在の状態が改善された状態が、より望ましい状態、になることが多いです。
改善すると良い状態がある。→ので、改善しよう。
その一方で、褥婦さんや、退院直前患者さんなどの場合、理想としての望ましい状態(正常な経過、理想的な退院後の生活など)が先にあって、よりスムーズにそこにたどり着くためにどうするとよいのかを判断するために、現状を把握する、となることが一般的です。
一般的な正常な経過はこれです。→ので、こんなふうに経過するように、かかわろう。
つまり、産褥期のアセスメントをするときには、産褥期を正常に経過するとは、何がどうなることなのか、これを把握していることが大前提である、ということです。
っで、正常な経過をたどることを阻む因子がない、という場合は、「正常な経過をたどることを阻む因子がない、これからあらわれる兆しもない、ので、正常な経過をたどるであろう」となり、
正常な経過を阻む因子として、これやこれなどがある、という場合は、「褥婦さんが、正常な経過を阻む『これやこれ』という条件を持っているため、それらがこんなふうに影響して、正常な経過をたどりにくい、ということが起こるかもしれない」と予測できる、ということ。
どちらも、よくあるアセスメントと同じく「現在の状態」を判断することに変わりはないのですが、どんな視点で判断するか、というと、正常な経過をたどることができる状態かどうか=正常な経過を阻む因子を持っていないかどうか、を判断する、というとイメージしやすいかもしれません。
よくあるアセスメントと、全く別のことをしているわけではないよ、というのは、こういうことなんですね。
具体的な内容や方法については、母性看護学の担当の先生や指導者さんに、確認してみてください。^^
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