認知症のBPSDはゴードンのどのパターンでアセスメントすると良いのか
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
高齢者の看護過程の指導をしています。
ゴードンで情報を整理しているのですが、認知症のBPSDについては、「認知‐知覚」のパターンでアセスメントする形でよいでしょうか?ある文献では「自己知覚」に含めていたものがありましたが、自分としてしっくりこないのです。
どのパターンで、どのデータ(情報)を扱うのか、ということについては、厳密な約束はなく、そのデータ(情報)をどのように解釈するかによって、分類される先は変わってきます。
例えば、「過食」
栄養を過剰に摂取している、という扱いの場合、栄養・代謝パターンで、
食事の管理ができていない、という扱いの場合、健康知覚・健康管理パターンで、
不安のために食べ過ぎてしまう、という扱いの場合、コーピング・ストレス耐性パターンで取り扱うことになるかと思います。
ただ、どのように扱うかによって、記載する場所が変わってくる、というのは、看護過程の初心者である学生には、扱いの難度が高い、ので、ひとまずどこで扱うのかを決めておきたい、ということだと思うのですが、
どの情報をどこで扱うのかを検討する場合、考え方として、看護診断からさかのぼる、とされています。
よくある看護データベースに整理されている「データ(項目)」というのは、どのように導き出されているのかというと、
1、ある看護診断において、その看護診断を導き出すことになる診断指標や関連因子を確認します。
2、それらの診断指標、関連因子を確認するには、具体的にどのような情報が必要なのかを確認します。
3、2をもとに、観察する項目を検討します。
4、看護データベース(情報を整理する用紙)に項目を示します。
ということを踏まえまして、今回のご質問にお返事させていただきますと、
認知症のBPSDが、どの看護診断を見つけるためのきっかけになるのか、によって、分類するパターンを決められると良いと思います。
認知・知覚パターンで扱う看護診断を見つけるきっかけになるのか、
自己知覚・自己概念パターンで扱う看護診断を見つけるきっかけになるのか。
どちらのパターンの看護診断につながりやすいのか、によって、ひとまずどちらで扱うのかを決定されると良いかな、と思います。^^
ゴードンの枠組みで、看護過程を展開する場合の、情報整理について、以下の書籍を参考にいたしました。
確認された書籍や文献の中ですでに異なる見解がある、ということですので、ひとつの決まった正解はないのかもしれないですね。^^
他、今回のケース以外でも、「どの情報を、どこで使うのか」については、同じ考え方で整理ができそうです。