看護過程の統合ってどうやるんですか?
看護診断の統合というのは、どうやればいいのでしょうか?
統合とは?
2つ以上のものを合わせて、1つにすること。
デジタル大辞泉より
看護診断を統合する、というのは、文字の通り、アセスメントによって確認できた看護診断をまとめる、ということ。
看護過程というのは、5つのステップで成り立っています。
「アセスメント」では、受け持ち患者さんの状態を判断します。そのために、必要な情報を集めることも、ここに含まれます。
アセスメントによって、受け持ち患者さんの状態を判断できたら、その「状態」は、看護診断でいうところの、どれに当てはまるのかを確認します。→これが、「アセスメントによって確認できた看護診断」になります。
ここであがってきた、受け持ち患者さんの状態に当てはまる、看護診断を「まとめ」ます。=統合する
どれと、どれを、どうまとめるのか。
それは、どうやって決めるのか。
よくある統合の基準を、2つ、ご紹介。
1、看護診断Bに対する看護計画を実施することで、看護診断Aも解決する、というとき、この2つをまとめる、という考え方。
看護診断Bの看護計画の実施によって、看護診断Aも、もれなく解決する、と考えられるとき、看護診断Bに、看護診断Aを統合します。大は小を兼ねる、のようなイメージですかね。
2、もうひとつは、2つの看護診断が因果関係にあるとき、原因となっているほうに看護介入することで、結果への影響を減らそう、という考え方。
看護診断Aの状態が、看護診断Bの状態を生じることになるというとき、看護診断Aの状態を改善できれば、それに伴って看護診断Bを引き起こさないことになると考えられるとき、看護診断Aに、看護診断Bを統合します。
ただし、この場合、看護診断Bの状態が、すでに「今後起こりうる状態」ではなくて、「すでに起きている状態」のときには、この考え方に当てはまらないことがあります。
今回は、2つの看護診断を統合することを例にあげましたが、3つ以上の統合になることもあります。また、今回ご紹介した以外の指標で、統合することもありえます。
大事なことは、どれとどれを統合するか、という結果ではなく、「なぜ、それらを統合すると良いと考えたのか、その理由」です。その理由によって、その統合が妥当であるかどうかが決まります。
似ているので統合、結局同じケアをすることになるので統合・・・という、あいまいな理由での統合は、看護計画の実施を始めてから、あちゃーということになりかねません。
統合する理由を述べた上で、ひとまとめにしたいですね。^^