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実習がうまくいく学び方・教え方

03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

健康知覚・健康管理のアセスメントと病態理解の関係

 

いつも、ありがとうございます。

ローザン由香里です。

 

 

 

 

 

健康知覚・健康管理パターンのアセスメントをするとき、「病態を書くように言われているから」書いているけど、なんのために書いているのかわからない、ということがよくあります。

 

 

 

わからずに書いているとき、その「わからなさ」は、アセスメントに表れます。

「わかってないな」って、バレてます。

 

 

 

健康知覚・健康管理パターンと、病態理解は、どんな関係があるのでしょう?

 

 

 

 

 

健康知覚・健康管理パターンをアセスメントする、とは

 

 

健康知覚・健康管理パターンでは、対象が健康をどのように捉えていて、実際にどのように管理しているのか、を確認します。

 

 

 

これを踏まえて、より健康的な生活を送るために、どのように、どのような健康管理をすると良いのか、を検討するためです。

 

 

 

というとき、私たちは、

 

・その方にとっての、より健康的な生活とは?

・そのために必要な健康管理とは?

 

 

 

を、理解している必要があります。

 

 

 

この理解のために、病態をわかっている必要があるのです。

 

 

 

 

 

健康知覚・健康管理パターンと病態の関係

 

健康管理、というのは、より健康的に生活するための管理、ということです。

 

 

 

心不全の場合は、塩分や水分に注意をする食事の管理が必要です。他にも、くすりの管理、活動量の管理など、心臓に過剰な負荷をかけないために生活を整える必要があります。

 

 

 

糖尿病の場合は、血糖のコントロールをするために、くすりの管理、食事、運動などの管理が必要です。また、低血糖になる前兆(サイン)や、低血糖になったときの対処などを知っている必要があります。

 

 

 

という具合に、健康管理、というのは、健康を維持、向上するための管理で、療養中の方の場合、その管理は病気と関係していることが多いです。

 

 

 

多いのですが、病気と健康管理をセットで「覚える」ということをした場合、対象にあった健康管理を見極めることができません。

 

 

 

 

 

 

 

健康管理は覚えるではなく、管理の目的を知ることが重要

 

 

この病気の場合は、この健康管理、というセットを覚えるのではなく、

この病気の場合は、身体のどこがどうなる、ので、それをコントロールするために、●●という管理が必要。

この病気の場合は、身体のどこがどうなる、ので、それを悪化させないために、▲▲という管理が必要。

 

 

 

という具合に、なぜ、その管理が必要なのか、を理解していることが重要です。

 

 

 

例えば、心不全。

健康管理のひとつに、食事の管理があります。塩分をとりすぎることで、体内の水分が増し、心臓に戻る血液量が増えることで、心臓に負担がかかるため、塩分のとりすぎに注意しましょう、という管理です。

 

 

 

これを、心不全の場合、食事管理が必要だ、ということをセットで覚えてしまうと、どんな管理が必要なのか、なぜその管理が必要なのかがわかりません。

 

 

 

ので、患者さんが「食事には気をつけています。できるだけ栄養のあるものをとる様にしています」と言われれば、健康管理はできている、と誤った判断をしてしまうかもしれません。

 

 

 

心不全における、食事管理のポイントは、ひとつは塩分制限。注意するのは、栄養があるかどうかとは別に、塩分の量です。

 

 

 

では、塩分に注意できていれば、それでオッケーか、というと、そうではなくて、「塩分のとりすぎによって、過剰な水分が貯まることが問題」なわけですので、塩分に注意している一方で、水分は気にしていない、のであれば、塩分制限の意味がなくなります。

 

 

 

これが、受け持ち患者さんにあった対応ができない(健康管理を見極められない)、ことになるからくりです。

 

 

 

 

 

受け持ち患者さんが心不全で、心不全の患者さんに必要な健康管理を確認するときは、かならず「心不全だと、なぜ、その健康管理が必要なのか」を確認します。

 

 

 

その理由と、受け持ち患者さんの状態、状況とが、合致する場合、受け持ち患者さんにも、その健康管理が必要かもしれない、管理するためにどの様な学習をすれば良いのかを判断できます。

 

 

 

↑この判断をするためには、病気のしくみを理解(病態理解)をしている必要がある、というわけです。

 

 

 

っで、さらに、

病態理解のもと、ある健康管理の目的がわかって、初めて、患者さんにその健康管理が必要なのか、必要な場合、どんなふうに取り入れてもらうといいのか、などについて判断するための情報が決まってきます。

 

 

 

こうして、意図的に集める情報だからこそ、患者さんにあった健康管理指導計画につながります。

 

 

 

健康管理指導が必要な患者さんで、指導をする方向で話が進んでいるとき、どんな情報を集めればいいのかわからない、という状況が起こるのは、その状態、状況、疾患の場合、一般的にはどんな健康管理が必要なのか。なぜ、それらの健康管理が必要なのか。これを病態を踏まえて理解できていないから、かもしれません。

 

 

 

 

というわけで、まとめ。

 

 

 

どの病気の場合も、「健康のための自己管理」が必要な場合、その健康管理は、この病気の場合、なぜ必要なのかを理解した上で、アセスメントを進めていくことが重要です。なぜ必要なのか、目的を理解をするために、病態理解が必要になるはずです。

 

 

 

 

 

実際のアセスメントの作業の流れは、>>>こちらから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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