top > 実習がうまくいく学び方・教え方 > 看護実習で援助計画に個別性を確実に出すための3つの視点

Learning & TeachingThe Third Period

実習がうまくいく学び方・教え方

03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

看護実習で援助計画に個別性を確実に出すための3つの視点

いつも、ありがとうございます。

ローザン由香里です。

 

 

 

 

 

どうすれば、援助計画に個別性を出せるのか、わかりません。

 

 

 

 

 

看護実習といえば、個別性。「個別性」という言葉自体、専門用語なのでは、と思えるほど、実習中には頻繁に出会う言葉です。

 

 

 

が、個別性そのものを説明されることというのは、本当にまれです。

 

 

 

文字だけを読めば、なんとなく意味はわかります。

・その人ならではの、とか

・その人の特徴を踏まえた、とか

・オリジナルの、とか

 

 

 

個別性のある援助計画とは何か、といえば、他の誰でもなく、受け持ち患者さんにあった援助計画のこと。

 

 

 

その通りです。これは、わかる。意味は、わかる。言っていることは、わかる。

 

 

 

でも、どうすれば、そういう援助計画になるのか、わからない。。。というあなたのための、3つの視点。

 

 

 

 

援助計画に【確実に】個別性を出す3つの視点

 

1、日課

2、身体的特徴

3、心理的特徴

 

 

 

 

 

 

日課から個別性を引き出す

 

 

受け持ち患者さんの日課を、援助計画に組み込む。

 

 

 

援助の計画を立てる上で、受け持ち患者さんの日課を考慮する、なんていうのは、当たり前、なんですが、これをあえて計画に組み込む、というのがポイント。

 

 

 

どのように組み込むのか、というと、計画を立てる上での「留意点」にする。

 

 

 

・毎日決まった時間に面会がある

・定期的な処置がある

・毎日リハビリの後は、休憩する時間を確保 など

 

 

 

受け持ち患者さんの日課(生活のパターン)を踏まえて、こういう日課・パターンなので、この時間帯に●●をする、とか、こういう日課・パターンなので、午前ではなく午後から行う、とか。

 

 

 

「受け持ち患者さんならでは=個別性」を、援助を行う「時間帯」に出す、というのが、ひとつめ。

 

 

 

これ、当たり前のことなんですが、とても大切。いつも、この時間にやってるから、私もこの時間にやる、と理由もなく決めないこと。いつも、その時間にやっている、ということは、その時間に行うことが患者さんにとってベストだから。それって、なぜか?底を探ると、個別性につながります。

 

 

 

 

 

身体的特徴から個別性を引き出す

 

 

身体的特徴、わかりやすいのは、症状を援助計画に組み込む。

 

 

 

援助計画の「手順」ではなく「方法」に個別性を出す、ということ。

 

 

 

例えば、全身清拭。教科書や参考書で確認をすると、

 

1、必要物品を準備する

2、環境を整える

3、掛物を下ろす

4、顔、頸部を拭く・・・

 

という具合に、何をどのような順番で行うのか、について手順がのっています。(実際には、もう少しくわしく説明されていることが多いですが)

 

 

 

ここに、「どのように行うのか」を加えると、個別性を出すことができます。

 

 

 

 

麻痺がある上肢を拭くというとき、麻痺に注意をして拭くというのは、なにをどのように注意して拭くのか。

痛みがある下肢を拭くというとき、痛みを増強させないように拭くというのは、なにをどのように注意して拭くのか。

自力で動けないというとき、どのような動作の際に、どのようなことに注意して拭くのか。

 

 

 

身体的な特徴を踏まえて、方法を具体的にする、ことで、個別性を出すことができます。

 

 

 

 

 

心理的特徴から個別性を引き出す

 

 

心理的特徴=心理的状態、性格などを援助計画に組み込む。

 

 

 

心理的特徴を、援助計画の「手順」ではなく「方法」に個別性を出す、ということ。

 

 

 

「身体的特徴を踏まえて、方法に具体性を出す」の、応用編です。

 

 

 

現在は、どのような心理状態なので、その心理状態を踏まえたとき、この方法ではなく、こちらの方法で、とか。

この方は、こういう性格なので、こちらのやり方ではなく、こっちのやり方のほうがあっているかも、とか。

 

 

 

性格が、心理的特徴なのか、ということは、この場合ちょっと横においておいていただいて。身体的な特徴以外で、と捉えていただいて良いかと思います。

 

 

 

身体的特徴を踏まえる場合も、心理的特徴を踏まえる場合も、個別性を出す、ために共通していることは、「方法」に具体性を出す、という点です。

 

 

 

基本的な手順というのは、どの患者さんの場合も、さほど変わりません。

 

 

 

何をするのか、について大きな違いはない、いうこと。ただ、どのように行うのか、について、それぞれの患者さんによって異なるはずです。

 

 

 

「どのように行うのか」方法を具体的にする、そんなふうに意識して、援助計画を立てると、個別性を出すことができます。^^

 

 

 

 

 

合わせてこちらもどうぞ。

>>>看護計画に個別性がないと指摘された時のチェックポイント

 

 

 

 

 

 

 

PAGE
TOP