看護診断がずれないためのルール〜診断指標、関連因子、危険因子の使い方〜
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
看護診断というのは、何百種類もあるわけですが、そのうちの、どれが受け持ち患者さんに当てはまるのか、というのは、「名前の雰囲気」で、これにしよっと選んではいけません。
雰囲気ではなく、本当に当てはまるかどうかを確認するには、定義、診断指標、関連因子などを使います。
問題焦点型看護診断の場合
1、定義を確認
2、診断指標を確認
3、関連因子を確認
*診断指標とは?関連因子とは?危険因子とは? 意味については、>>>こちらで確認できます。
1、定義と受け持ち患者さんの状態(アセスメント内容)とを照らし合わせて、定義の状態に当てはまるかどうかを確認します。
2、あらかじめ示されている「診断指標」と、アセスメント内容を照らし合わせて、該当するものを選択します。
3、あらかじめ示されている「関連因子」と、アセスメント内容を照らし合わせて、該当するものを選択します。
いくつ以上の診断指標があれば「該当する」と判断するのか、いくつ以上の関連因子があれば「該当する」と判断するのか、という厳密な数は決まっていません。看護診断によって異なります。以下の書籍を参照。
医学書院 NANDA-1 看護診断 定義と分類 原書第10版 第5章 よくある質問より
診断指標についての質問(該当部分より)
これは難しい質問で、診断によって本当に異なる。診断によっては、1つの診断指標で十分なことがある。例えば、ヘルスプロモーション型看護診断に必要なのは、人間の反応の特定の側面を向上させたいという患者の願望の表明(意向の表現)だけである。他の診断では、正確に診断するためには、徴候/症状のクラスター(まとまり)、おそらく3つから4つの診断指標が必要になる。〜後略
ただ、少なくとも、それぞれ1つ以上は当てはまっている必要があります。当てはまるものが「ゼロ」の場合、その看護診断は、受け持ち患者さんに該当しないと言えます。
例)
・定義の状態と、あっている
・診断指標;2つ当てはまる
・関連因子;3つ当てはまる
結論 →この看護診断は、受け持ち患者さんにあてはまると言える
上の画像は、↓↓こちらの書籍になります。
リスク型看護診断の場合
1、定義を確認
2、危険因子を確認
1、定義と受け持ち患者さんの状態(アセスメント内容)とを照らし合わせて、定義の状態に当てはまるかどうかを確認します。
2、あらかじめ示されている「危険因子」と、アセスメント内容を照らし合わせて、該当するものを選択します。
考え方は、問題焦点型看護診断の場合と、同じです。
このように、看護診断というのは、「名前の雰囲気」で、これにしよっと選んで良いものではなく、看護診断の種類によって、それぞれ、その看護診断があてはまるかどうかを確認する「方法」が決まっています。
患者さんの状態、状況からずれない看護診断をするためにも、ルールを守って看護診断しましょう。^^
定義、診断指標、関連因子、危険因子は、↓↓こちらの書籍で確認できます。
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