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実習がうまくいく学び方・教え方

03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

看護実習の援助計画に出す根拠の見つけ方

いつも、ありがとうございます。

ローザン由香里です。

 

 

 

 

 

援助について指導者さんから「なぜ、それなの?」「なぜ、その方法なの」と聞かれると、すぐに答えられません。根拠をちゃんとわかって、援助ができるようになりたいです。

 

 

 

 

 

このご相談は、実はいろんな悩みが複雑に絡んでいるのですが、その詳細は、ご本人にお伝えするとして、「根拠がわかる」の部分に、フォーカスしてみます。

 

 

 

やること=援助、はわかっているけど、「なぜ?」が自分の中で明確になっていないとき、どうやって「なぜ?」を考えるといいのか。その考え方(見つけ方)について。

 

 

 

どこかでも、話したかもしれません。「なぜ?」という質問は、この世の中で、答えるのがいちばんむずかしい質問なんだとか。どちらかの、心理学者さんが言ってました。

 

 

 

そりゃ、答えられないはずですよね。

しかも、実習中って、緊張もしてますし、なぜ?は突然やってきますし、なかなかハードルは高めです。

 

 

 

という「なぜ?」について、そもそも指導者は、なぜ「なぜ?」と聞くのか? 

 

 

 

心の中では、準備万端で、では、やります!という段階になって、「なぜ、その方法なの?」みたいなことを聞かれると、行うこと自体を否定されているように聞こえることがあります。が、これは否定ではありませんので、この誤解をとく必要があります。否定でないなら、なんなんだ?という方へ。くわしくは、>>>こちらから。

 

 

 

なぜ、その方法なのか?

→受け持ち患者さんにあっているからです

 

どこが、どうあっているのか?

→受け持ち患者さんの場合、ここがこうなっているので、この方法だと、こんな成果を期待できるからです。

 

 

 

ある援助を、その方法で行う根拠というのは、「受け持ち患者さんの場合、ここがこうなっているので、この方法だと、こんな成果を期待できるからです。」これで説明ができます。

 

 

 

このうちの、「受け持ち患者さんの場合、ここがこうなっているので」の「ここがこうなっているので」の部分に入れると良い事柄は、3つ。

 

 

 

 

1、身体に関すること(身体的)

2、心理に関すること(心理的)

3、患者さんご本人と、それ以外の人との関係に関すること(社会的)

 

 

 

 

 

例)

受け持ち患者さんの場合、<このような症状が出ているので>、この方法だと、これがこうなって、こんな成果が期待できる、とか。

 

 

 

受け持ち患者さんの場合、<このような心理状態なので(不安とか、緊張とか)>、この方法だと、これがこうなって、こんな成果が期待できる、とか。

 

 

 

受け持ち患者さんの場合、<どなたかとの関係が、こんな感じなので>、この方法だと、これがこうなって、こんな成果が期待できる、とか。

 

 

 

3つめは、ちょっとわかりにくいかもしれないですね。もう少し具体的にすると、同室者との関係とか、ご家族との関係とか役割とか、を踏まえて、と考えるといいかな、と思います。

 

 

 

ここで大事なことは、これら3つのことを、「患者さんにあった、根拠を考える上での目安にする」ことであって、自分が考えた根拠が、この3つのうちのどれにあてはまるのかを、はっきりさせることではない、という点です。

 

 

 

「根拠は?」

「なぜ?」

と指導者から聞かれるのは、別の記事でもお伝えしていますが、<あなたが、受け持ち患者さんを、どのように捉えているのか>を確認するため、です。

 

 

 

さらに、学生さん自身の中で、根拠が明確になっていることは、学生さん自身にとっての<メリット>もあります。

 

 

 

それは、受け持ち患者さんに行った援助を、適切な評価ができる、というメリットです。

 

 

 

こういう患者さんなので、こういう方法でこの援助を行った。

ということは、この方法だと、どこかが、なにかが、なにかしらに影響して、患者さんに良い結果をもたらすと、考えた、わけですよね。

 

 

 

ということは、実際に「どこかが、なにかが、なにかしらに影響して、患者さんに良い結果をもたらし」たとき、その考え(根拠)は、正しかった、ということになります。

 

 

 

↑これをするためには、援助を行う中で「どこかが、なにかが、なにかしらに影響して、患者さんに良い結果をもたらしかたかどうか」を判断する必要があります。っで、さらには、判断するための、情報を集めることが必要になります。

 

 

 

ここでいう「判断に必要な情報」というのは、それがが何か、ということがわかっていないと、集められません。

 

 

 

つまり、「そもそも、なぜその方法で援助を行うのか」これが明確になっていないと、その方法で行ったことが、良かったのかを、どのように判断したらいいのかが決まらない、ので、行った援助を評価できない、ということなんです。

 

 

 

「なぜ?」「根拠は?」という質問jは、学生さんを試している質問に聞こえることがあるかもしれません。実際に、わかっているかどうかを、確認している指導者もいると思います。

 

 

 

ただ、そこだけに注目してしまうと、試された感だけが残って、信用されていないみたいに感じるかもしれませんが、大事なことは、そこではないのです。

 

 

 

そもそも、なぜその方法で、その援助を行うのか。その根拠は何か? 

これが明確になっていることで、その根拠と、実際に行った援助の結果とを照らし合わせることで、行った援助が効果的であったかどうかを判断することができるんです。

 

 

 

これが、根拠を確認される、本当の理由です。

 

 

 

指導者の「なぜ?」の聞き方や態度が、意地悪だったり、感じが悪かったりしても、それに惑わされないでくださいね。大事なことは、あなた自身が根拠が分かっていることで、より患者さんにあった援助を見極めることにつながる、ということ。^^

 

 

 

 

 

 

 

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