看護アセスメントができない人が忘れていること
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
看護過程におけるアセスメントとは、対象の状態を判断すること。
もう少し補足すると、看護過程におけるアセスメントとは、対象が、看護介入が必要な状態なのかどうかを判断すること。
っで、看護介入が必要な状態である、と判断したとき、「では、どんな看護介入が必要なのか」「それは、いつ、どんなふうに行うといいのか」などを検討する(看護計画立案、実施)、という具合に続いていきます。
そこにつながっていくために、まず、対象は今どのような状態なのか、を判断する必要がある、ということですね。
どういう状態なのか、どういう状況なのかがわからないまま、看護介入が必要なのか、どんな看護介入が必要なのか、は判断できません。
想像してみてください。
あなたのお宅に、海外から留学生が来ることになりました。依頼人から「では、明日留学生が、お宅にうかがいますので、お世話をお願いします」と頼まれました。あなたは、留学生をお世話するために、何を準備しますか?
状況によるでしょ? と思われた場合、その通りなんです。どこの国の留学生なのか、年齢はいくつなのか、性別は?どれほど日本語を理解できるのか、留学の経験はあるのか、状況によって、お世話の種類も程度も変わってくるはずなんです。
これと、同じ。
対象(相手)の状況がわからなければ、どんな看護が必要なのか、はわかりません。
どういう状況なのか、どういう状態なのかがわかったうえで、看護が必要なのか、必要な場合は、どんな看護が必要なのか、を検討できる、というわけです。
どんな看護を行う必要があるのかを判断するために、前半の部分「どういう状況なのか、どういう状態なのか」を判断する。これが、アセスメントをする、ということになります。
栄養において、看護介入が必要かどうかを判断するためには、どんな栄養状態なのかを把握する必要があります。
活動において、看護介入が必要かどうかを判断するためには、どんな活動の状況なのかを把握する必要があります。
コーピング・ストレス耐性において、看護介入が必要かどうかを判断するためには、どのようにコーピングしているのかを把握する必要があります。
アセスメントがうまくできないとき、アセスメントだけに注目して、書き方、やり方をなんとか学ぼうとしがちです。
が、それよりも大事なことは、「なんのためにアセスメントをするのか?」アセスメントをする目的を理解することです。
アセスメントの目的は、対象(受け持ち患者さん)に必要な看護は何かを判断するため、です。そのために、アセスメントという作業によって、現在対象(受け持ち患者さん)が、どのような状態、状況なのか、を知る必要があるんですね。
↑ここ、とても大事です。この大事な点を忘れて、書き方、やり方に振り回されて、言われた通りに直しているのに、完成しない、言われた通りに直せるけど、次のアセスメントでは、また同じダメ出し、、、という状況に苦しむ学生さんをたくさん見てきました。
看護過程におけるアセスメントとは、対象の状態を判断すること。
なんのために、対象の状態を判断するのか?
これが理解できて、意識しながらアセスメントができることで、ずれた方向へずんずん進んていってしまうことは、なくなります。^^