順番を間違えると看護アセスメントは書けない
こんにちは、ローザン由香里です。
アセスメントは「考える」作業です。
が、「考える」ということを誤解していると、ムダに時間を費やしてしまうことがあります。
考える、とは、
1 知識や経験などに基づいて、筋道を立てて頭を働かせる。
㋐判断する。結論を導き出す。「こうするのが正しいと―・える」「解決の方法を―・える」「よく―・えてから返事をする」
㋑予測する。予想する。想像する。「―・えたとおりに事が運ぶ」「―・えられないことが起こる」
㋒意図する。決意する。「留学しようと―・える」「結婚を―・える」
2 関係する事柄や事情について、あれこれと思いをめぐらす。「周囲の状況を―・えて行動する」「くよくよ―・えてもしかたがない」
3 工夫する。工夫してつくり出す。「新しいデザインを―・える」
4 問いただして事実を明らかにする。取り調べて罰する。
「―・へられつる事ども、ありつる有様、願をおこしてその力にてゆるされつる事など」〈宇治拾遺・八〉
5 占う。占いの結果を判断・解釈する。
「いまだかやうの事なし。いかがあるべきと―・へ申せ」〈平家・一一〉
アセスメントをするときに、1.2の「あれこれ思いをめぐらす」をしていると、いつまでたっても、アセスメントは進みません。なぜなら、アセスメントにおいて「考えること」は決まっているからです。
あれかな〜、これかな〜。うーん、わからないなぁ。と、思いついたり、ひらめいたりするのを「待っている」とき、アセスメントは一向に進みません・・・。
アセスメントの場合の「考える」は、前述した1から5のうちの、1、知識や経験などに基づいて、筋道を立てて頭を働かせる、が当てはまります。
知識や経験を使わずに、道筋を立てずに、頭を働かせているとき、アセスメントの答えは出ない、ということ。
アセスメントをするときの要件は、
・知識を使う
・経験を使う
・道筋をたてる
・っで、頭を働かせる
中でも、「道筋をたてる」がポイント。
アセスメントというのは、授業でも、実習でも、最終的な完成形が「文章に書く」というスタイルになることがほとんどです。ので、アセスメントをする=アセスメントを書く、だと思っている人が多いかもしれません。
が、実は、これは間違い。
アセスメントを書く、というのは、
1、アセスメントをする
2、アセスメントした結果を、文章にする=アセスメントを書く
アセスメントを書くためには、まず、「アセスメントという作業を行う」ということが必要なんです。この順番が、重要。
アセスメントという作業をしながら、アセスメントを書く、というのは、家を建てながら、家の設計図をつくる、のと同じこと。
どんな家にするのか、どんな骨組みを立てるのかを計画しないで、なんとなくのイメージで、柱の位置やサイズ、組み立て方って決められないですよね。
アセスメントも同じ。準備をしてから、組み立てる=アセスメントをしてから、アセスメントした内容を文章にする。
で、ここでいう「アセスメントをする」という作業に、道筋=目安となる順序、がありますよ、という話です。
アセスメントという作業をするときの、目安となる順序とは?
1、アセスメントに必要な情報をそろえる
2、そろえた情報をもとに、情報を解釈する
3、解釈した内容をもとに、なぜそのような状態、状況になっているのか、原因・要因を考える
4、解釈した内容が示している状態、状況は、そこに介入しないと、今後どうなるのかを予測する
これらの作業をするときのポイントは、「完成形の文章を意識しない」という点です。
それぞれ作業した内容を、とにかく書き出す。これが、ポイント。
こうして書き出したものどうしの、因果関係を確認して、整理をした後(並び替えたり、まとめたりなど)、文章をつくります。つくります、といっても、ここまでの作業ができていれば、実際には、新しくつくる文章はなくて、並べ替えて、定番の接続詩をつければ、概ねできあがります。
大事なことは、作業をする→作業の結果を書く、というこの順番です。^^
とはいっても、完成形が見えないと、作業のイメージもできないかもしれません。完成形はいろいろですが、イメージは、>>>こんな感じです。