看護実習のアセスメントの書き方〜よくあるダメ出しポイント;ケアを書いてしまう〜
アセスメントが難しく不安です。
この場合、それらのケアが浮かんだ理由=アセスメント、になるはずです。
1、それらのケアが必要だと判断した「元となる情報」を確認する
ケアが浮かぶ、ということは、そのケアが必要だと考えた「元となる情報」がかならずあるはずです。
例えば、塩分制限についての学習が必要だ、というケアの結論になったとき、
・実際に塩分制限ができていない、とか
・塩分制限の必要性を理解できていない、とか
・塩分制限について、気にしていないという発言がある、とか
・過去に、塩分制限ができていなかったために、状態が悪化した、とか
「それって、塩分制限についての管理ができていないってことなんじゃないかな」
「それって、塩分制限ができない可能性があるってことなんじゃないかな」
そう考えられる「元となる情報(事実)」を確認します。
2、なぜそのような状態になっているのか、原因を確認する
それらの情報(事実)を確認できたら、次は、なぜそのような状況になっているのか、そのような状態になっているのか考えられる原因を確認します。
過剰な塩分摂取と、現在の病気との関係を理解できていないことが原因で、塩分制限ができていない、というとき、塩分制限が必要ですよ、と伝えるのではなくて、< 過剰な塩分摂取と、現在の病気との関係 >について学習するためのサポートが必要になる、と判断できます。
何が原因で、塩分制限ができていないのか、塩分制限ができない可能性があるのか、ということを確認することで、個別性のある看護につながる、というわけです。
3、この状態が続くとどうなるのか、を確認する
次に、現在の塩分制限ができていない状況、状態というのが続くと、何が起こるのか、を確認します。
極論ですが、塩分制限をしなくても、この先特に影響がないのであれば、わざわざ塩分制限をする必要はないわけです。
塩分制限をする必要がある、ということは、塩分制限をすることで、何かを予防しようという目的があります。(多くの場合は、合併症や、現在の状態が悪化する、ということを予防するために行います)
ここでいう、予防しようとしていることは何か、これが、塩分制限ができないことで起こりうる、今後の予測、ということになります。
まとめ
患者さんに必要なケアというのは、思いついたから、とか、自分が知っているから、という理由で決まるものではありませんよね。
現在、このような状態で、このような状態が続くと、こういうよくない状態になる可能性があるため、現在の状態を改善する必要がある。どうやって?こういうケアで。
必要なケアはこれだと思う、そういう結論に至るまでに、上のような経過があるはずです。その< 経過 >の部分が、アセスメントに当たるということです。
結論として、こういうケアが必要だ、と判断したとき、患者さんは< こういうケアが必要な状態だ >ということです。
こういうケアが必要な状態って、< どんな状態なのか? >これが、アセスメントの内容になります。
*
患者さんの状態を判断する前に、ケアが浮かぶ場合、< なぜ、そのケアが必要だと考えたのか >その理由を掘り下げて確認するといいです。
掘り下げると、とは。
塩分制限ができていないので、塩分制限が必要だ。ではなく、
塩分制限ができていない、と判断したのは、どの情報からか?
なぜ、それだと塩分制限できていないと言えるのか?
その状態は、何が原因で起こっているのか?
このまま、塩分制限ができないと、どうなることが予測されるのか?
だから、塩分制限が必要だ。
四角で囲った部分が、「だから、塩分制限が必要だ」と判断した理由で、かつ、患者さんの現在の状態、状況、つまりアセスメントということです。
合わせて、ごちらの記事もどうぞ。