老年期の特徴を踏まえて看護過程のアセスメントするとは?〜踏まえるとは〜
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
老年看護学実習で、看護過程のアセスメントをするときのもっとも重要なポイントは、発達段階の特徴。
発達段階の特徴というのは、老年期の場合「加齢に伴う変化」です。
歳を重ねることで起きる、
・身体的な変化
・心理的な変化
これらを踏まえて、現在の状態をアセスメントする、ことがポイントです。
言い換えると、「加齢に伴う変化」が、現在の状態に影響していることが多い、ということ。
加齢に伴う変化が、
・現在の呼吸の状態に影響しているかも
・現在の排泄の状態に影響しているかも
・現在の栄養の状態に影響しているかも
という視点で、アセスメントする、ということです。
加齢に伴う変化、というのは、いろいろありますが、ここでは「呼吸」を例にあげてみますね。
受け持ち患者さんが、老年期ではない場合の「呼吸」のアセスメントをするとします。
呼吸回数や、呼吸のリズム、呼吸音や、酸素飽和度など、
呼吸にまつわるデータ(情報)を集めて、それらのデータ(情報)を読み取ります。
1、それが、何を意味しているのか?
2、なぜ、そのような状態、状況、値になっているのか?
3、この状態、状況、値に対して、看護介入をしないと、今後どうなりそうか?
ここでいう2つめ。
分析という作業をするとき、一番最初に注目するのは、「疾患」です。
「診断された病気によって、身体のどこがどうなることに関連して、現在の呼吸の状態になっているんじゃないか」
↑まずは、この点をチェックすることが多いです。
実際には、呼吸器系の疾患の場合、呼吸に対する看護が必要になりそうだ、と予測して、呼吸のアセスメントをします。
老年期の場合も、同じように、疾患とも関連付けながら、呼吸についてアセスメントするんですが、疾患以外に、押さえておきたいチェックポイントが「加齢に伴う変化」です。
ふたたび、例えば、呼吸。
加齢による呼吸機能の低下は、肺そのものの変化と、呼吸に関わる筋肉や骨の変化、肺胞、気道クリアランスの変化により起こる。
とされています。
医歯薬出版株式会社 太田喜久子 編著 老年看護学 高齢者の健康生活を支える看護 より
肺そのものの変化として、肺の弾性収縮力の低下や肺胞減少によって、ガス交換機能が低下する。とか。
肺胞、気道クリアランスの変化にとして、気道絨毛運動の低下、咳嗽反射の低下、ほか病原体に対する防御機能の低下によって、たんが増えたり、たんの喀出が困難になることで、呼吸器感染症のリスクが高まる。とか。
加齢に伴って、
呼吸機能が低下する。
つまり、肺の病気だと診断されたわけでなくても、加齢という生理的な変化にともなって、呼吸機能が低下する、ということを、まず知っておく必要がある、というわけです。
「老年期の特徴を踏まえて、アセスメントする」とは?
現在の状態、状況に、気がかり(異常)を認めるとき、その要因として、加齢に伴う変化が影響しているかもしれない、という視点でアセスメントをすること。
そのためには、何より、
「加齢に伴う変化、とは、どういうものがあるのか」
これを、整理しておく必要がありますね。
↑多分、老年看護学の授業の中で、扱っているはずですので、資料なり、参考書なりで確認できると思います。
老年看護学の実習が始まって、慌てることのないように、使いやすいように整理しておきましょう。
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