看護アセスメントの書き方〜微妙な情報はどう捉えるといいのか?〜
ありますよね。
ちょっとだけ基準値よりはみ出しているとか、明らかに問題ってわけではなさそうだけど、そのままにしておいていいとも断言できない状況。例えば・・・
文章だけ見て、自分に当てはめると、「まぁ、休んでおさまるなら、普通でしょ」とも捉えることができます。もちろん、可能性ということで言えば、「普通ではない」とも言えます。
これ、捉え方によって、その後の展開は違ってきます。
普通でしょ、問題ないでしょ、と考えれば、当然、看護介入は必要ない、という結論になるでしょうし、いやいや、問題でしょ、と考えれば、看護介入が必要だ、という結論になります。
では、どっちでもいいのか。
そんなわけはなくて。苦笑
どっちの結論になってもいいんですけど、その結論が妥当であることが大事。感覚的に、とか、普通は、とか、ってのはちょっと・・・。
では、どうすると妥当な結論を出せるのか。
微妙な値、微妙な症状を生じている原因を確認する。
現状というのは、何かしらの原因や影響因子によって生じた結果、です。
「あること」が原因で、微妙な異常値になっている。のだとしたら、
「あること」が減ったりなくなったりすれば、微妙な異常値は改善する可能性あり。
「あること」が原因で、微妙な症状が出ている。のだとしたら、
「あること」がそのままだったり、増えたりすれば、微妙な症状はそのままだったり、悪化したりする可能性あり。
このような現状になっている原因は何かが、を確認できると、その「原因」がどうなるかを頼りに、現状がどうなるかと予測する、という考え方です。
原因は断定できるものばかりではないかもしれません。その場合、可能性としての原因として、扱う必要があります。
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アセスメントをするためには、病態理解は必須です。
心不全の場合、心臓の機能が低下して、何がどうなって、どんな症状が出るのか。
肝硬変の場合、肝臓の機能が低下して、何がどうなって、どんな症状が出るのか。
肺炎の場合、肺の機能が低下して、何がどうなって、どんな症状が出るのか。
病態理解ができていることで、「微妙な値」を「なんとなく」ではなく、裏付けをもって解釈できるようになります。
アセスメントの内容は、そのまま看護計画に反映されます。
適切にアセスメントができる=対象の状態を適切に判断できる、これができるからこそ、対象に必要な看護を、適した形で行うことができます。
ポイントをおさえたアセスメント〜ポイントをおさえたアセスメントを使った看護計画まで、ずれない看護過程にするために「ポイントを外さないためにどうするといいのか」について、>>>おさらい看護過程講座で解説しています。現在、4月期募集中。