患者さんの看護について調べる時によくある落とし穴〜感染予防編〜
こんにちは、ローザン由香里です。
すぐに答えが浮かばなかったので、調べてみた、ということだと思うのですが。
ひょっとすると、感染予防というケアは、これである、ということを知っているかどうか、知識を持っているかどうかを確認したかったわけではなくて、
現在は、こういう状態で、こんな感染を起こしやすい。だから、これを、こうすることで、感染を予防するケアが必要になる。のような。
・こういう感染予防のケアが必要だと思う
・その理由は、これ(この理由の説明の中に、現在の状態についての解釈が含まれる)
まさに、メッセージの中にある「考え」を聞かせて欲しい、ということだったんじゃないかな、と感じています。
見つけた答えではなくて、患者さんの状態をどう捉えていて、だから、こんな感染予防のケアが必要なんじゃないかと思うという「あなたなりの考え」を聞きたかったのかな、と。もっというと、調べて答えを見つけてほしかったわけではなく、「考えてほしかった」のかな、と。
*
私たちは、何かについて聞かれると、特に、何かを学んでいる場だと「正解を答えないといけない」というスイッチが入りやすいです。
というとき、「正解がある」ということが前提になっています。「どこかに、かならず、あるひとつの正解がある」という前提があるとき、それを知っていれば答えることができて、知らなければ答えることができない、という思考が出来上がります。
そんなふうに思い込んでしまっていると、今回のような問いかけの答えを、ネット上で検索して、あるはずのない答えを見つけられず、力尽きるということが起こるかもしれません。
もちろん、知らないとなんともならない知識、というのもあります。がその一方で、考えて、作り出せる答え、っていうのもあります。^^
今回、受け持ち患者さんには、どんな感染予防のケアをするといいのか、という答えを探していたわけですが、この場合、感染予防のケアとして「何をするのか?」の前に、「なんのためにするのか?」を確認してみると良いです。
なんのため?って、感染予防をするため、なわけですが。苦笑
ここを掘り下げていくことが、ポイントです。
・どんな感染を起こしやすい状態なのか?(尿路感染なのか、気道感染なのか、傷からの感染なのかなど)
・それぞれの感染は、どのようにして起こるのか?
「このようにして、こんな感染が起こる」このしくみがわかれば、あとは、「このように」ならないように、どうすればいいのか、を検討していくと良い、ということになります。
感染予防のケア、というのは、感染を予防するためのケアです。(当たり前ですが。苦笑)
もう一度、言います。
ケアによって、「感染を予防したい」わけです。
ケアによって、「感染が起こる、ということを防ぎたい」わけです。
ということは、感染予防のためのケアとは何かを考えるためには、そもそも、感染が起こる、とは、何がどうなることなのか?を理解している必要がある、ということです。
感染予防のケアにかぎらず、どんなケアにおいても、同じことが言えます。
心臓に負荷をかけすぎないためのケアとは?
心臓に負荷がかけすぎないためのケアとは、
心臓に負荷がかかる、ということを防ぐためのケア。
そもそも、心臓に負荷がかかるとは、何がどうなることなのか?
(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)
転倒しないためのケアとは?
転倒しないためのケアとは、
転倒する、ということを防ぐためのケア。
そもそも、転倒するとは、何がどうなることなのか?
(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)
誤嚥予防のためのケアとは?
誤嚥予防のためのケアとは、
誤嚥する、ということを防ぐためのケア。
そもそも、誤嚥するとは、何がどうなることなのか?
(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)
*
看護の現場では「判断(考える)」の連続です。
必要な知識を見つけたり、覚えたりする力に、目の前の患者さんから得られる情報をもとに、考えることができる力が加わると、アセスメント力(判断力)は、ますます向上するように思います。
指導者からの問いかけは、時に深く考えすぎないで、伝えられた文字のまま解釈して良い場面も、多いかもしれません。^^
▼無料メルマガ<実習がうまくいく学び方>を配信しています。ご登録は無料です。ご不要になりましたら、解除していただけます。ご登録は、>>>こちらから。
▼おさらい看護過程講座;効率よく看護過程を展開する方法を学ぶオンライン講座
▼看護アセスメントマニュアル;アセスメントの手順を学ぶ動画教材
▼完全個別対応LINE(電話)サポート;なりたいあなたになるために、あなたに必要な課題を、あなたに合った方法でご提案します。