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03|「看護を学ぶ」「看護を教える」すべての人のための、看護実習お悩みQ&A

患者さんの看護について調べる時によくある落とし穴〜感染予防編〜

こんにちは、ローザン由香里です。

 

 

 

 

 

受け持ち患者さんに感染予防のケアが必要です。感染予防のケアについて考えを聞かせて欲しいと言われましたが、どうやって考えたらいいのかわかりません。感染予防について、調べてみたのですが、むずかしくて、どのように整理をしたらいいのかわからず困っています。

 

 

 

 

 

すぐに答えが浮かばなかったので、調べてみた、ということだと思うのですが。

 

 

 

ひょっとすると、感染予防というケアは、これである、ということを知っているかどうか、知識を持っているかどうかを確認したかったわけではなくて、

 

 

 

現在は、こういう状態で、こんな感染を起こしやすい。だから、これを、こうすることで、感染を予防するケアが必要になる。のような。

 

 

 

 

・こういう感染予防のケアが必要だと思う

・その理由は、これ(この理由の説明の中に、現在の状態についての解釈が含まれる)

 

 

 

 

 

まさに、メッセージの中にある「考え」を聞かせて欲しい、ということだったんじゃないかな、と感じています。

 

 

 

見つけた答えではなくて、患者さんの状態をどう捉えていて、だから、こんな感染予防のケアが必要なんじゃないかと思うという「あなたなりの考え」を聞きたかったのかな、と。もっというと、調べて答えを見つけてほしかったわけではなく、「考えてほしかった」のかな、と。

 

 

 

 

 

 

私たちは、何かについて聞かれると、特に、何かを学んでいる場だと「正解を答えないといけない」というスイッチが入りやすいです。

 

 

 

というとき、「正解がある」ということが前提になっています。「どこかに、かならず、あるひとつの正解がある」という前提があるとき、それを知っていれば答えることができて、知らなければ答えることができない、という思考が出来上がります。

 

 

 

そんなふうに思い込んでしまっていると、今回のような問いかけの答えを、ネット上で検索して、あるはずのない答えを見つけられず、力尽きるということが起こるかもしれません。

 

 

 

もちろん、知らないとなんともならない知識、というのもあります。がその一方で、考えて、作り出せる答え、っていうのもあります。^^ 

 

 

 

今回、受け持ち患者さんには、どんな感染予防のケアをするといいのか、という答えを探していたわけですが、この場合、感染予防のケアとして「何をするのか?」の前に、「なんのためにするのか?」を確認してみると良いです。

 

 

 

なんのため?って、感染予防をするため、なわけですが。苦笑

ここを掘り下げていくことが、ポイントです。

 

 

 

・どんな感染を起こしやすい状態なのか?(尿路感染なのか、気道感染なのか、傷からの感染なのかなど)

・それぞれの感染は、どのようにして起こるのか?

 

 

 

 

 

「このようにして、こんな感染が起こる」このしくみがわかれば、あとは、「このように」ならないように、どうすればいいのか、を検討していくと良い、ということになります。

 

 

 

感染予防のケア、というのは、感染を予防するためのケアです。(当たり前ですが。苦笑)

 

 

 

もう一度、言います。

ケアによって、「感染を予防したい」わけです。

ケアによって、「感染が起こる、ということを防ぎたい」わけです。

 

 

 

ということは、感染予防のためのケアとは何かを考えるためには、そもそも、感染が起こる、とは、何がどうなることなのか?を理解している必要がある、ということです。

 

 

 

感染予防のケアにかぎらず、どんなケアにおいても、同じことが言えます。

 

 

 

心臓に負荷をかけすぎないためのケアとは?

心臓に負荷がかけすぎないためのケアとは、

心臓に負荷がかかる、ということを防ぐためのケア。

そもそも、心臓に負荷がかかるとは、何がどうなることなのか?

(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)

 

転倒しないためのケアとは?

転倒しないためのケアとは、

転倒する、ということを防ぐためのケア。

そもそも、転倒するとは、何がどうなることなのか?

(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)

 

誤嚥予防のためのケアとは?

誤嚥予防のためのケアとは、

誤嚥する、ということを防ぐためのケア。

そもそも、誤嚥するとは、何がどうなることなのか?

(受け持ち患者さんの場合、どんな場面で、どんな影響によって、どうなることなのか)

 

 

 

 

 

 

看護の現場では「判断(考える)」の連続です。

 

 

 

必要な知識を見つけたり、覚えたりする力に、目の前の患者さんから得られる情報をもとに、考えることができる力が加わると、アセスメント力(判断力)は、ますます向上するように思います。

 

 

 

指導者からの問いかけは、時に深く考えすぎないで、伝えられた文字のまま解釈して良い場面も、多いかもしれません。^^

 

 

 

 

 

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