看護実習の毎日の行動目標の立て方〜目標を具体的にする本当の理由〜
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
看護実習の毎日の行動目標の立て方シリーズ
・目標を具体的にする本当の理由 →この記事
本日は、3つめの「目標を具体的にする本当の理由」について。
行動目標を具体的にする理由も、看護目標を具体的にする理由も、実は同じです。
よく言われるのは「評価をしやすくするため」
「具体性が足りない。これじゃ評価ができないよ。」
具体的でないと、評価ができないから、目標は具体的にしましょう、という話。
「評価をしやすくするため」に、目標は具体的にしないと、というのが、一般的な理由です。まずはこれについて確認しましょう。(ということは、お伝えしようと思っている本当の理由は、これではありません。)
抽象的な目標の例;患側に注意して寝衣交換ができる
患側に注意するって、つまりなに?
これがわからないと、なにができたら、患側に注意する、ということができたのかどうかを判断できない、ので、「何ができたら、観測に注意できた」と判断するのか、ここを具体的すると、判断(評価)がしやすくなるよ、ということ。
評価をするというのは、行った援助が効果的であったかどうかを判断する、ということです。このことを踏まえて、もうひとつのポイントは、目的を示すこと。なんのために、それを行うのか?
この2つを入れることで、基本の形で、行動目標をたてることができます。先ほどの目標を、少し具体的にすると、こんな感じになります。↓↓
具体的にした目標の例;脱臼予防および、他動運動による痛みを増強させないため、患側の関節可動域に注意をして、寝衣交換ができる
さて、ここで本題です。
なぜ、目標は具体的にするといいのか?
評価をするために必要な情報が明確になるからです。
繰り返しになりますが、評価というのは、行った援助が効果的であったかどうかを判断する、ことです。ということは、効果的であったとか、効果的ではなかったと、判断をするためには、判断のための材料が必要になります。
こういう様子だったので、こう判断した。
こんな発言があったので、こう判断した。
こんな変化があったので、こう判断した。
援助の効果を判断するには、観たり、聞いたり、触ったりして得られた「情報」が必要だ、ということです。
目標が具体的でないと、この「材料」を明確にできないのです。ということは、つまり、評価をするために必要な情報を、意図的に集めることができないことで、評価ができない、ということになるのです。
抽象的な目標の例;患側に注意して寝衣交換ができる
これを見て、この目標を達成仕方どうかを判断するために、どんな情報を持っていればいいのか、イメージできますか?
では、こちらは?↓↓
具体的にした目標の例;脱臼予防および、他動運動による痛みを増強させないため、患側の関節可動域に注意をして、寝衣交換ができる
何がどうなれば、目標を達成したと判断できるのか。これが明確に表現されている=目標が具体的である、ということは、評価をするために必要な情報は何かが明確になることで、その情報を意図して集めることができるのです。
その結果、適切な評価ができる、というわけです。
目標を具体的にしても、適切な評価ができないとき、評価に必要な材料(情報)がそろっていないのかもしれません。
そんなときは、具体的にした目標をもとに、それが達成したかどうかを判断するには、どんな情報が必要なのか。それは、どんな場面で、どんなふうに確認ができるのか、を整理して、意図的に集めると良いです。^^
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