看護実習の毎日の行動目標の書き方〜ダメ出しされない行動目標をたてるための「3つのつながりポイント」〜
いつも、ありがとうございます。
ローザン由香里です。
看護実習の毎日の行動目標の立て方シリーズ
行動目標、行動計画をたてるときに、押さえておきたい「つながり」は3つあります。
1、行動目標と行動計画のつながり
2、行動目標と評価(行動計画と評価)のつながり
3、評価と行動目標のつながり
毎日、その日に行った計画(援助)を振り返る記録用紙を、ここでは「日々の記録」と呼ぶことにします。
では、つながりについて、順番に確認していきましょう。
1、行動目標と行動計画のつながり
行動計画には、行動目標を達成するために行うことが含まれている、という関係。
極端ですが、わかりやすいのは、行動目標には「患者の特徴を踏まえて全身清拭できる(実際には、もう少し具体的にします)」という内容があるにもかかわらず、行動計画に全身清拭を行う予定が入っていない。これは、つながりがない、ということになります。
2、行動目標と評価のつながり
立てた行動計画を実施して、実施した内容を評価します。評価する、というのは、行動目標を達成したか、または達成の状態に近づいたかどうかを判断する、ということです。
この判断基準は、行動目標です。行動目標を達成する実施ができたかどうか。
「患者の特徴を踏まえて全身清拭できる(実際には、もう少し具体的にします)」という場合、患者の特徴を踏まえて、全身清拭ができたかどうか、を判断する、ということです。
学校によっては、行動目標の達成度以外に、行動目標に示していないけれど、行った援助についても評価をすることがあります。
例;「患者の特徴を踏まえて全身清拭できる(実際には、もう少し具体的にします)」という目標で、実際には足浴や食事の援助も行っていて、それらについても評価をする必要がある、というとき。
その場合、行った援助が効果的であったかどうかを判断するわけですが、その時の視点は、次の2つになります。
1、援助の目的を果たしたかどうかを確認する
2、患者さんに合った援助であったかどうかを確認する
という2つのケースを踏まえて、つながりのある内容にするために、押さえておきたい点は、
1、結果として、行動目標を達成したか、または達成に近づいたか、を判断する内容になっているとき、つながりがある、といえます。
2、もうひとつ、後者の方は、2つの視点で援助の評価ができたとき、つながりがある、といえます。
3、評価と行動目標のつながり
これは、2つ目と同じようで、実は異なります。
この2つは、評価した内容を元に、次の日の行動目標をたてる、という関係です。
評価では、効果的な援助ができたかどうかを判断します。できたときには、次の日はより良くなる方法で、とか、できなかったときには、次はここをこう変えた方法で、とか、評価をもとに、次回のケアを検討する、その内容を、次の日の行動目標に、反映させましょう、ということ。
よくある「つながりがない」行動目標、行動計画は、評価の内容が次の日の予定に反映さえていない、というケース。
座位で足浴をしたら、実施の途中で安定した姿勢を保持することが難しかったので、次回は安定した姿勢を確保するための工夫をする、のような評価があったとします。
この場合、次回足浴を行うときには、この評価を活用して、ベターな方法で実施をすることで、より患者さんにあったケアを実施できるといえます。が、
次に足浴を実施する日の目標は、循環を促進するための足浴ができるとか、計画には、時間帯に注意をするとか、寒さに注意をするとか、あれ?姿勢の工夫はどこにいったの?という場合、つながりがない、ということになります。
行動目標、行動計画の「つながりがない」というのは、3つめのつながりがないことが多いです。
評価は、書いて終わりではありません。
その評価をもとに、次回の目標を設定したり、次回の予定を立てたりします。
2日目以降の、行動目標、行動計画は、かならず手元に「評価」を置いて、その内容を確認しながら、設定すると、つながりを見失わずにすみます。^^
*用紙の書式は、学校によって異なります。具体的な書き方、書き方の約束などについては、実習の担当の先生に確認してみてください。
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